クロストーク

浸水は止めても 成長は止まらない 新製品開発への挑戦が 組織の活力を引き出した

UACJ押出加工では、2020年度の全社新製品開発企画の中で、アルミを生かした新しいソリューションとして、豪雨時の浸水を防ぐ止水板「水用心」を企画・開発し、2022年4月から販売を開始しました。もともとUACJ押出加工名古屋内で発案された製品ですが、グループ内横断的なプロジェクトチームが結成され、企画・開発にあたりました。UACJ押出加工グループは、アルミ押出素材メーカーでB to B製品が多いのですが、「水用心」はB to BだけでなくUACJ押出加工としては珍しいB to Cを視野に入れた製品で、営業に携わるメンバーは未経験のことへの挑戦の連続。奮闘の渦中にあるプロジェクトメンバー3人に集まってもらい、それぞれの役割や仲間への想い、将来の夢などについて語り合ってもらいました。

水用心 プロジェクトメンバー

自由闊達に意見を言い合うチームだが
最後はきちんと合意してまとまる

K.M.

K.M.

私自身は2021年10月からプロジェクトに参加したのですが、もともとは名古屋でアイデアが出されて始まった話です。東京にいた私としては、「名古屋で何か面白いことをやっているらしい」という噂を聞いていただけなのですが、A.I.さんはプロジェクトの早い時期からメンバーに加わっていましたよね。どんな雰囲気だったのですか。
A.I.

A.I.

私はプロジェクトが始まって3か月ほどして、メンバーに加わりました。今は営業に取り組んでいますが、当初の役割は予算管理と庶務でした。プロジェクトでは、皆さんいいたいことを言い合う感じ。予算管理担当なので、私はお金の絡む話が多いのですが、予算が限られる中で、開発費をもっと増やせとか、マーケティングの費用が必要だとか、広告宣伝費が大切だとか、言いたい放題。忖度なしに話していました。
K.M.

K.M.

そんな調子で、うまく意見がまとまったのですか。
A.I.

A.I.

喧嘩しそうなくらいの勢いで言い合うのですが、不思議に本当の喧嘩にはならなくて、みんなある線で納得して、ちゃんと合意する。これはこのチームの凄いところだなと思いました。
K.M.

K.M.

なるほど、最初から自由闊達に意見を言い合うチームだったのですね。チームは最終的に7人になったわけですが、私が加わってからも、皆さん、主張が強いなと感じました。私はマーケティングや販売ツールの作成などを担当していますが、パンフレット一つとっても、皆さんいろいろな意見を出してくるので、作成過程で改訂版が30もできました。入社して20年弱になりますが、こんなこと、初めてですよ。
J.J.さんは、今、どんな形で営業されているのですか。
J.J.

J.J.

私は2022年5月からメンバーに加わりました。引き合いのあったお客さまとコミュニケーションを取って、現場に足を運び、施工が可能か調査したり、お客さまや施工会社の人に助言したり。逆に教えていただくことも多々ありますね。
K.M.

K.M.

私たちはB to Bのビジネスしか経験したことがないので、正直、営業も手探り。A.I.さんは、どういう営業方法をとっていますか。
K.M.

K.M.

そもそも世の中的に止水板の認知度が低いので、グループ会社も含めて、まず社内の人に「水用心」のことを知ってもらおうという作戦。パンフレットを渡して、これを広めてくださいとお願いして回っています。
J.J.

J.J.

A.I.さんはYouTubeで公開されている「水用心」の紹介動画にも登場して、女性の力でも簡単に取り付けできるところをアピールしていますね。
K.M.

K.M.

アルミの板なので軽い。しかも市販のクリップで簡単に支柱とつなぎ止めて設置できる。じつは私、最初に「市販のクリップ」と聞いた時に、強度は大丈夫なの? と疑問に思ったのですが、名古屋製作所の水槽での実験を目の前で見て、強度にまったく問題ないことを確認したので、自信を持ってお奨めできています。

PROFILE

UACJ押出加工 名古屋 名古屋製作所 / 改善推進室 A.I. (2007年入社)

UACJ押出加工 名古屋 名古屋製作所 / 改善推進室 A.I. (2007年入社)

オフタイムの過ごし方

週末、月3回はゴルフ場にいて、夫や友人とプレーしています。夫と行くお城巡りの旅にもハマッていて、『日本の名城100』という本に書かれている名城を全て巡ろうとしているところ。現在、25城に行きました。

現地に足を運ぶことで
学ぶことがたくさんある

J.J.

J.J.

A.I.さんは営業センスがあって羨ましい。この前はとある町内会の事務所に「水用心」を設置したと聞きました。
A.I.

A.I.

もともとはグループ会社内の知り合いから、災害対策に熱心な町内会長さんを紹介いただいて出向いたのですが、事務所のある場所は水害の心配がないから不要だと言われたのです。がっかりしていたら、町内会長さんが止水板は水害対策にとても有効な製品なので町内の皆さんにもっと知ってもらいたい。そのために事務所の入り口に展示品として設置しようという話になって。
K.M.

K.M.

A.I.さんは、アイデアも豊富ですよね。会議でもユニークな意見をポンポン言っていると聞きます。
A.I.

A.I.

皆さん、ものづくりの会社の人たちなので、作り手の目線を持っていらっしゃって、それはそれで大切なことだと思いますが、私は家庭では主婦ですから、主婦目線で発想しています。それがユニークに映るだけで、消費者として当たり前の感覚で発言しているだけですよ。
現地に足を運ぶことで学ぶことがたくさんある
K.M.

K.M.

なるほど。「水用心」の営業にあたっては、マーケティングのセオリーを踏んで、購入者像、いわゆるペルソナを考えるところから始めましたが、普段からお付き合いのあるメーカーや商社、コンサルの方たちに、「こんな新商品を作ったのだけれど、誰に相談すればよいか」と話を持ちかけたことが奏功して、販路開拓につながったように思います。そういう意味で、A.I.さんが身近なところから声をかけてみたというのは大切な考え方ですね。一方、J.J.さんは、持ち前の行動力を生かした取り組みをしているというところでしょうか。
J.J.

J.J.

私は入社以来、工場で生産管理の仕事をしていたので、営業経験がありません。それで、自分にできることは何かと考え、まず現地に行ってみることにしました。すべての現場というわけにはいかないのですが、極力、足を運ぶようにしています。施工会社の人と直接、話をすることで、他社製品に比べて当社製品の強みも見えてくる。学ぶことが多い日々です。
A.I.

A.I.

J.Jさんは、これまでの営業経験で印象に残っているエピソードはありますか。
J.J.

J.J.

九州の水害の多い地域に住むお客さまの個人宅に、2mの止水板7枚を連結して合計14m分もの止水板を設置いただいたお客さまがありました。そういう使い方もあるのだなという驚きと、他社品より圧倒的にコストが安いという点で選んでいただいたということが印象に残りました。施工業者さんのお話では、当初考えていた製品の3分の1程度のコストで設置できたとのことで、今後、営業していくうえで大きな自信を得ました。

PROFILE

開発本部トリニティ部 / 企画販売グループ J.J. (2018年入社)

開発本部 トリニティ部 / 企画販売グループ J.J. (2018年入社)

オフタイムの過ごし方

趣味は映画観賞。SF系やアクション系の作品を好んで観ています。健康づくりの一環でジムにも通っています。また最近、友人に誘われて、スタンドアップパドルボードというマリンスポーツも始めたところです。

B to C製品を出すノウハウを蓄積
今後の新商品開発に必ず役立つ

K.M.

K.M.

今後、皆さんはどんなことを目標に考えていますか。
J.J.

J.J.

当面のことでいえば、会社として2022年度の販売目標を掲げているので、これを達成するために貢献したいと考えています。
A.I.

A.I.

そこは必達したいということで、私も同じです。
K.M.

K.M.

プロジェクトチームとしては当然、そこが目標になりますが、少し長い目で見て、個人的に挑戦したいことは何かありますか。
B to C製品を出すノウハウを蓄積 今後の新商品開発に必ず役立つ
J.J.

J.J.

何か新製品の開発に関わってみたいという想いがあります。
A.I.

A.I.

私は中長期で言うと、経営戦略とかマーケティングの仕事に興味があります。何を主力商品にして、どんな戦略で売っていくのか、といったことに取り組めたらいいなと考えています。
K.M.

K.M.

止水板については、2年後、3年後と右肩上がりで販売していくための戦略を考えなければいけないと思っています。また、私個人の中長期で言えば、開発の初期から関わって商品化する仕事に挑戦したみたい。
A.I.

A.I.

K.M.さんは今回のプロジェクトでの経験を次に生かすとすれば、どんなことになるとお考えですか。
K.M.

K.M.

やはり私たちはB to Bの会社だったので、B to Cの製品を出すノウハウがなかった。そこに今回、「水用心」という製品を出したことで、開発の仕方、営業の仕方、それぞれ得たものがあります。また、特許に関する事柄についても、凄く勉強になりました。こうしたノウハウは、次の製品開発に必ず生かせる財産だと思います。
J.J.

J.J.

社内で、「この問題なら、この人に相談すればいい」というようなことも、自分の中では蓄積できたので、何か新しい製品を開発していく時に、絶対に役に立つ気がします。
K.M.

K.M.

J.J.さんもA.I.さんも、エネルギッシュで行動力があるので、将来が本当に楽しみです。今回、初めてのことに挑戦したことで、プロジェクトチームのメンバーがさまざまなことを学び、大きく成長している感じがしています。組織としても活力が引き出され、会社としての財産になったのではないでしょうか。止水板で浸水は止めても、皆さんの成長は止まりません(笑)。それぞれの個性を生かしながら、これからも頑張っていきましょう!

PROFILE

 開発本部トリニティ部 / マーケティング戦略グループ主査 K.M. (2004年入社)

開発本部トリニティ部 /
マーケティング戦略グループ主査 K.M.(2004年入社)

オフタイムの過ごし方

中学・高校・大学と陸上部で長距離を走っていました。今もマラソン大会に出場していて、パーソナルベストは2時間52分。北海道100kmマラソンで過去5回完走しています。10回完走するとゴール地点である常呂町の広場に足型が飾られるので、そこが目標です。

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